少子化が進み、赤ちゃんと触れ合う機会が少なくなりましたよね。
そのせいで、赤ちゃんの不思議な性質や行動を知らない人も多いのではないでしょうか?
加えて「育児は大変だ」と聞くけれど、どれほど大変か、なぜ大変か、について説明してくれる人もいませんよね。
今回は、そんなあなたに赤ちゃんの不思議や魅力と、育児がなぜ大変かを説明してくれる読みやすい本があったので紹介します。
可愛い赤ちゃん期を余すところなく堪能するためにも有用な本だと思いますよ!
漫画&コラムで構成されているので、読書不慣れな人でも読みやすいと思います。
フルカラー漫画で学べる赤ちゃんの可愛さ
本書は0歳〜1歳までの赤ちゃんについて取り上げています。
プレママ、プレパパや、まだ小さい赤ちゃんを育てている人、赤ちゃんが欲しいと思う人に最適かもですね。
第1章: 0〜2ヶ月の頃
この章では原始反射や体の特徴について説明されています。
原始反射
この頃の赤ちゃんは、生きていくために必要な行動を「反射」として持っています。
特に意識して動いているわけではないのですね。
だから、原始反射を見れるのは小さい間だけ。
どんな原始反射があるのかを知って、ビデオを撮って見直してみたいですね。
数ヶ月後には見られなくなってしまう、期間限定の動きですから!
体の特徴
産まれたばかりの赤ちゃんの体は、幼児や大人とは大きく違います。
例えば頭蓋骨の骨が分かれていて、頭がぺこぺこ動く、など!
細い産道を通るために、骨は小さく分割されているところがあるのですね。
他にも、吐き戻しや皮膚が剥けるなど、知らないと不安に思ってしまいそうなことも書かれていますよ。
まだまだ未熟な赤ちゃんですから、知識を増やして安心して育児したいですよね。
第2章: 2〜4ヶ月の頃
少し赤ちゃんの意識が芽生えてきたかな?と思える時期でしょう。
よく泣いたり、周囲のものを認識し始めたり、寝返りなど少し動き出す頃です。
この時期の特徴は「よく泣くこと」!
泣かれることが一番大変な時期かな、と本書を読んで思いました。
ただ「泣く」ことに理由がない場合もあるのですよね…
理由がないので疲れて泣き止むまで諦めるしかありません…
そんなことも、知っていれば「仕方ない」と思えるかもしれませんが、知らなければ「赤ちゃんをあやすこともできないなんて…」と自分を追い詰めてしまうかもしれません。
ですから、正しい知識を知ることで、不必要に落ち込まないで済むと思いますよ。
第3章: 5〜8ヶ月の頃
離乳食が始まったり、色々な物を口に入れて確認し始める時期です。
ですから誤飲などの事故もこの時期からでしょうね。
まだハイハイとかで大きく動くことはできないでしょうが、赤ちゃんの周りにある物は手を伸ばして取ろうとすると思います。
赤ちゃんの周りに危険なものがないようにしておかないといけませんね。
さらに離乳食づくりで疲れてしまったり、そうやって頑張って作った食事も遊ばれたり、拒絶されたりで心が折れそうになったり…
本書を読むと「仕方ないことだな」とはわかりますが、楽にはなりませんので、市販の離乳食を使ったり、食事場所をお風呂場にして洗いやすくしたり
離乳食期は楽をする工夫が重要なのでしょう。
第4章: 9〜12ヶ月の頃
ついにハイハイをしたり歩き始めたりする時期です!
赤ちゃんの行動範囲が一気に広がりますね。
ハイハイをするまでの様子や、歩き始める頃の様子などを教えてくれますよ。
赤ちゃんの様子を見ながら、そろそろ〇〇ができるかな?とビデオを回して記録したいですね。
コラムから学べる育児のヤバさ
今までのところはフルカラー漫画で学べる、赤ちゃんの特徴でした。
ここからは、章の間にあるコラムから学べるもので、私が目から鱗だ!と思ったものです。
パートナーや周囲の人に、育児の辛さをわかってもらえない時場合の説明材料の一つにしてみてください。
育児はカルト宗教並みのヤバさ!?
本書の中に、次のようなことが書かれていました。
「洗脳」には、共通してよく使われるノウハウがあります。ねらった人物のメンタルを破壊し、判断力を失わせ、彼らにとって都合のよい思想を植えこむためには、次の4つを行うのが効果的だと言われます。
・相手の人格を否定する
・睡眠不足に陥らせる
・継続的に作業をさせ、休息を与えない
・周囲から孤立させ、意思疎通が取れない状況にする
Dr.リノ, こげのまさき. 赤ちゃん大図鑑. KADOKAWA, 2024, p.68
以下は私の考えですが、これを育児に当てはめてみると、次のように考えられませんか?
・相手の人格を否定する
=どれだけ頑張ってお世話しても泣き止んでくれない。
・睡眠不足に陥らせる
=夜間の授乳や夜中で、十分な睡眠が取れない
・継続的に作業をさせ、休息を与えない
=授乳、オムツ替え、その他の作業でまとまった休息がない
・周囲から孤立させ、意思疎通が取れない状況にする
=赤ちゃんを連れていける場所がない(孤立)&赤ちゃんと意思疎通がとれない
どうでしょうか?
育児環境が非常に厳しいものではありませんか?
会社であれば確実にブラック企業認定されますよね。
育児で苦しんだとしても、それはあなたが悪いわけではありません。
ぜひ、少しでも楽をすることを考えてくださいね。
結局それが一番子どものためになるでしょうし。
「ワンオペ育児」ならぬ「ワントップ育児」も大変!
最近は男性も育児に参加するのが当たり前、という風潮になってきていますね。
そのおかげで、パートナー(副担当)も指示があれば動いてくれるから、ワンオペ育児ではなくなっているという家庭も増えてきているのではないでしょうか。
しかし、残念ながら「指示しないとやってくれないワントップ育児」では、主担当(主にママさんかな?)の負担はほとんど減らないのです。
なぜでしょうか。
それは結局、主担当が赤ちゃんのことを考え続け、生死の責任を負っている状況だからです。
「自分が失敗したら赤ちゃんが天に召されてしまうかもしれない」という恐怖を抱えながら、選択をし続けるのは辛いと思いませんか?
ですが、残念ながら「ワンオペ育児でないから、パートナー(副担当)は十分に育児に参加してくれている、これ以上望むのは望みすぎだ」と考えてしまう方や、
「指示されれば動くんだから、十分育児に貢献しているだろう」と考える人もいるでしょう。
しかし、指示待ちでは相手の負担は減りません。
会社でも、指示待ち人間しか部下にいなかったら、仕事が楽になるとは言い難いのではないでしょうか?
育児経験は、他者の価値観を理解し、協力して成し遂げていくプロジェクトとも考えられるのではないでしょうか。
この経験はきっと会社での仕事の効率化にも役立つと思いますので、働いている人も、ぜひ積極的に関わってほしいと思います。
お金をかけずにできるリスキリングになるでしょう。
まとめ
今回は、赤ちゃんの特徴や育児が大変な理由について、漫画やコラムでわかりやすく説明してくれる本を紹介しました。
赤ちゃんはどんどん成長していきますから、その時だけの可愛い姿をきちんと記録しておきたいですね。
育児が非常に大変な理由もしっかり書かれていますから、今まで理解してもらえなかった相手にも理解してもらえるかもしれません。
加えて、育児経験は、会社でも役に立つ能力を鍛えるのにもちょうどいいでしょう。
ぜひ、育児期間を辛い期間ではなく、楽しい期間となるように、本書を手にとってみてください。
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フランス流育児に学ぶ、手の抜き方
フランス流は、一言で言えば「自分を大切にして赤ちゃんも大切にする育児」でしょう。
本書のタイトルには「夜泣き」とありますが、中身は育児全般について書かれていますよ。
こちらの記事を読んで、興味を持っていただけたら、ぜひ本自体も読んでみてください。
なお、日本人向けに書かれた、夜泣き対策に特化した本では、こちらもあります。
上記記事で紹介した本を読み、感銘を受けた著者が、日本人が実践しやすいように書いてくれた本です。
子育てに苦しむ理由を科学的に解き明かした本
本記事でも「子育ては大変」と書きましたが、それは科学的にも立証されています。
子育てが辛くても、それはあなたが悪いわけではありません!
もし子育てで苦しんで自分を責めてしまう人がいたら、ぜひこの本を読んで「こういう理由なら仕方ないんだな」と自分を肯定してほしいと思います。
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