我が子に賢くなってほしい、でも塾にたくさん行かせるお金はない…、と思っている親御さんは多いのではないでしょうか?
子育てにはお金がかかりますから、節約できるところは節約したいですよね。
子どもが賢くなるのに、塾は必須でははありません!
ほぼ塾なしで東大や医学部へ合格者を多数出す中高一貫校、開成へ受かった著者が、実際に行った勉強法を教えてくれる本がこちらです。
ほぼ漫画で、楽しく読めました。
お子さん自身が読んでも楽しめるし学ぶことも多いと思います。
しかし親の関わり方が非常に重要となってきますので、親御さんが読む、もしくはご両親と一緒に読むといいと思います。
概要
本書は2022年に出版された本ですが、内容はほぼ漫画です。
現役の開成高校生である著者ぎん太さんが、どのように過ごしていたかを書いた、まるで日常漫画です。
母親との関わり、弟くんとの関わりを通して、どのように日常生活と勉強が結びついてるのか、を学ぶことができます。
著者の生活
親の関わり方
本書を通して思ったことは、親の関わり方が非常に重要!ということです。
母親が前向きで、勉強ができなくても叱らず、子どもたちと一緒に学び、日常生活に勉強を取り入れていく、というタイプでした。
テストができなくても怒りません。なぜなら、テストを受ける意味を次のように考えているからです。
テストは「できないこと」をあぶり出すためにやる
ぎん太,偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法,講談社,2022,p.192
実際にテストで悪い点を取ってもこういわれます。
ぎん太は結構間違ってるね
テストを受けたかいがあったよ
ぎん太,偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法,講談社,2022,p.193
これであれば、子どもたちは安心してテストを受けられますよね。
このように、安心して勉強に取り組める環境となっていました。
どんな遊びをする?
実際にこの家で行われていたことの一部を紹介すると、次のようなものがあります。
歌で覚える
お風呂で流す音楽を、九九のCDにしたり、社会や理科の暗記物のCDにしていたようです。
実際に使用していたCDはこちらのシリーズようです。
私も小学生の頃に県名と県庁所在地を歌で覚えましたが、今でも一部歌えます。
小学生くらいの子にとって、歌で覚えるのは非常に有効なんだと、実体験からも思いますね。
しりとりで覚える
家の壁やお風呂の壁に世界地図などのポスターを貼り、カンニングOKでしりとりをすることもあったようです。
負けたくないので、思いつかなければポスターから探そうとしますよね。
そうやって見ているうちに覚えていったようです。
遊びに行く場所を工夫する
勉強を机の上でやるものではなく、体全体で感じられるように工夫もしていました。
例えば、地理を憶えるためにはアンテナショップや物産展、科学を憶えるためには科学館に行っています。
とはいえ、東京ですから行く場所に困りませんが…地方でやるのは少し難しいかもしれませんね。
遊び→勉強へ
学ぶことが楽しい!と思えれば、気になったことを自分で調べるようになります。
それはすなわち、自分で勉強を始める、ということでしょう。
中学受験を意識し始めたときに使っていたのは、主に次の2つと書いてあります。
進研ゼミ 中学受験講座
本書によると、進研ゼミの中学受験講座は基礎問題が多く、解説が丁寧だそうです。
※中学講座と中学受験講座は別物です。
基礎ができなければ応用はできませんからね。
しっかりと基礎固めができる、というのはいいでしょう。
著者のぎん太さんも次のように言っています。
家庭教師や個別の代わりが進研ゼミだったのかもしれない
ぎん太,偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法,講談社,2022,p.188
ただし、進研ゼミの中学受験講座は偏差値55~65の私立・国立中学を目指す人向けとなっています。
ネットで開成中学の偏差値を調べてみると72と出ましたから、これだけでは厳しかったでしょうね。
また、基礎の学力がない場合や、このお母さんのように協力してくれる人がいない場合は、中学講座と併用の方がいいのかもしれませんね。
四谷大塚の「予習シリーズ」
こちらは実際に塾でも使われていて、市販でも購入できるシリーズとなっています。
独学でできない場合、四谷大塚の通信教育を受講することで、この教材を使って勉強ができるようです。
進研ゼミの中学受験講座よりも高いレベルを目指す人は、こちらも併用するといいかもしれませんね。
学びに終わりはない
「勉強」というと「受験に受かる」ことが目標となりがちですよね。
著者のぎん太さんも、途中からは中学受験を1つのゴールとして勉強していたようです。
開成学園は中高一貫校のため、中学受験を経て、2022年現在開成高校生となっているようです。
ですが、受験を経て入学してもそれで終わりではありません。
コロナ禍でリモート授業となり、さぼっていたところを親に注意されると、授業を聞かない理由としてこう返しています。
何言ってるか全然わかんねえんだから!
ぎん太,偏差値40台から開成合格!自ら学ぶ子に育つおうち遊び勉強法,講談社,2022,p.212
そう、授業についていけなくなってしまっていたのですね。
この後は母親の助けと、コロナ禍という特殊事情により、何とか学年100位以内に戻ったそうです。
やはり親の関わり方が非常に重要と感じるエピソードでした。
まとめ
今回はお金をかけなくても賢い子が育つ方法が書かれた本を紹介しました。
本書の中には実際に使ったおもちゃや読んだ本なども紹介されています。
残念ながら、一部は新品販売がないものもありますが…。
中学受験をしないにしても学ぶことは楽しい!と思ってもらえて、自分で学んでいく子に育てばいいな、と思いました。
賢い=幸せではありませんが、やっぱり賢い方が得をする可能性は高いと思いますからね。
漫画で読める読みやすい本なので、興味をもってもらえたらぜひ手に取ってもらえると嬉しいです。
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