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健康的に長生きしたいよ~
それなら食事の内容や摂り方に注意してみたら?
健康に関する情報はたくさんありますが、その中にはある一部の人にのみ該当するものもあるでしょう。
例えば、日本人のほとんどは海藻を消化できますが、他の地域の人はそうではない、などですね。
ですから「日本人に合った食生活」を学んでおくことは重要と考えられます。
本書はそんな「日本人のため」の食生活を教えてくれる本ですよ。
概要
2018年に三笠書房さんから出版された本です。
著者は健康医療ジャーナリストとしての経歴が長い方で、本書の内容も論文等を参考に書かれています。
出典を明記しながら、わかりやすく書かれているので、非常に読みやすい本でした。
この本から学んだこと
人それぞれの部分も多い
本書の冒頭で著者も触れていますが、「体に合う、合わない」というのは人それぞれです。
例えば、こちらの本で紹介されているように「野菜を食べると体調が悪くなる」人も存在しています。
一般的な通説とは逆ですから、一般的な健康法を試すとその人にとっては問題になってしまう、ということですね。
私はマクドナルドのビックマックを食べると幸せな気分になるので、体にいいと信じていますし(笑)、
50年以上毎日ビックマックを食べているドナルド・ゴースク(Donald Gorske)さんも健康に過ごしていますしね。
ですから、本書で言われていることも鵜呑みにはせずに、最後には「自分の体調は良くなっているか?」という点を考えてください。
日本人と欧米人の違い
本書を読み切って記憶に残った違いは、以下の2点でした
・日本人は糖尿病になりやすい
・日本人の腸内には炭水化物をエサにする腸内細菌を多い
ですから食物繊維の含まれる炭水化物、例えば芋や大麦、を食べることは体にいいようですが、
食物繊維の少ない白米や小麦ばかりを食べていると、欧米人に比べて糖尿病になる可能性が高くなります。
洋食は彼らにとってはいいことかもしれませんが、日本人が真似するのは要検討、ですね。
日本人にもいい食生活
一般的なことですが、次のような食生活はやはり日本人にもいいようです。
腹8分目を心がける
最近は断食などもよく聞きますが、断食までしなくてもカロリー制限でも効果はあるみたいですね。
ですから、お腹いっぱい食べるのではなくて、昔から言われるように腹8分目がいいでしょう。
間食はナッツ類などにする
間食を控えてお腹がペコペコになってから食事をすると、一気に血糖値が上がってしまいます。
血糖値が乱高下する食生活は糖尿病になりやすくなってしまいます。
ですから、1日の摂取カロリーは増えないように気を付けつつ、血糖値が急激に上がらないように間食をするといいでしょう。
ただ、空腹感は重要ですから、空腹感を感じる程度にはお腹がすいたときに食べてくださいね。
また、本書では書かれていませんでしたが、最近の研究では「食後にウォーキングなどで軽い運動をすると血糖値の上昇を抑える」と聞いたこともあります。
一考の価値はありそうですね。
楽しく食べる
楽しく食べた場合、例えば漫才を見ながら、などの場合は、難しい講義を聴きながら食べたときよりも血糖値の上昇が緩やかだった、という研究もあるそうです!
本書のp.248に詳しく書いてありますよ。
つまり一家団欒の和やかな食事、というのは健康にもよかったのですね。
摂るべき食事
ここでは、本書で紹介されていた「体にいい」食材を簡単に紹介していきます。
まず、全体のイメージとしては1975年頃の日本人の食事。
大豆製品や魚介類、麹菌を使った発酵食品(味噌、醤油など)が多い食事がいいのでしょう。
項目別にみていくと、下記の食材がオススメされていました。
・納豆(毎日1パック)
・ヨーグルト(毎日100g)
・ブロッコリー、大根(野菜全体で1日350g)
・大麦(主食の3分の1)
・魚(週に1~2回)
・味噌汁(海藻+味噌)
・漬物(※発酵させてあるもの。発酵させていないものも多いので要確認)
缶詰やフリーズドライ食品なども使いつつ、日々の食生活に取り入れていきたいですね。
やめた方がいいこと
一般的に言われていることもありますが、やめた方がいいことは次のようなことでしょう。
ジュースなどを飲む
甘い飲み物には多くの砂糖が含まれています。
血糖値の乱高下にも繋がりますし、糖尿病になりやすい人種としては控えめにした方がいいでしょうね。
過度な糖質制限ダイエット
日本人の腸内細菌は炭水化物をエサにするものが多くいます。これは他の地域の人たちと違う点ですね。
ですから炭水化物を抜いてしまうと、日本人の腸内環境は悪くなってしまう可能性があります。
腸内細菌にいい、食物繊維がたっぷりと入った炭水化物に置き換えるのがいいようですね。
朝食を抜く
たまに耳にすることですが、これも血糖値の観点からよろしくありません。
他にも心血管疾患や脳卒中、脳出血の発症率も高まるようです。体内時計もリセットされません。
しかも、同じ摂取カロリーであれば朝食を抜いている人の方が太りやすくなります。
今食べる習慣がない人は、ヨーグルトだけ、などでもいいですから何か食べるようにしたいですね。
まとめ
今回は「日本人に合った食事は?」という観点でまとめられた本を紹介しました。
一般的に言われている通りのこともあれば、「日本人はやめた方がいい」というものもありましたね。
本書には様々な研究の出典も書かれていますし、ぜひ真偽のほどを自分の目で確かめてください。
ただし、論文等で言われていても、あなたにとって合う合わないはまた別の話ですから、最後は自分の体に相談してくださいね。
おまけ:こちらもオススメ
人の体は人それぞれ
「遺伝的に野菜を食べると体調が悪くなる人がいる」「ストレスで遺伝子が変化していく」など、遺伝子の不思議を教えてくれる本でした。
原題は「Inheritance: How Our Genes Change Our Lives–and Our Lives Change Our Genes」で、直訳すると「遺伝質:遺伝子が人生を変える–そして人生が遺伝子を変える」ですかね。
日本語の題名から予測できる内容とは少し違うと感じましたが、世界的にベストセラーとなっている、遺伝子について学ぶには良書といえる1冊です。
信頼できる情報の見分け方
よく「論文に書かれている」ことを信頼できるとしていることが多いですが、本当にそうなのでしょうか?
論文に書かれている、と言っても正しいとは限りませんし、そもそもどの雑誌に掲載されるかで信頼度にも大きな差があります。
そんな基本的な「正しい情報とは何か?」というところから教えてくれる本です。
本書も健康に関係する本ですし、ぜひ合わせて読んでみてください。
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