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今の会社にいたくないから、転職したいな~
今の会社に不満があると、転職をしたくなりますよね。
とはいえ、転職した先でも同じような環境だったり、キャリアダウンして今後が辛くなる、というのも避けたいですよね。
そこで今回は、合計6回、しかもそのうちの
4回は社長やCEOとして転職をした著者が教える、
キャリアアップの転職方法をまとめてみます。
今よりもいい待遇で活躍したい人向けの転職本ですね。
本記事で紹介できなかった部分もありますので、興味を持たれた方はぜひ本書を手に取ってみてくださいね。
著者の経歴
本書は2022年に幻冬舎から発売された本です。
著者である石合 信正(いしあい のぶまさ)さんの経歴は以下のようになっていますよ。
1953年生まれ、1978年(25歳ごろ?)住友重機械工業に入社。
1986年(33歳ごろ?)ドイツの大手化学メーカー、バイエルに入社。
1993年(40歳ごろ?)今では衰退してしまいましたが、当時世界最大のコングロマリット企業だったGEへ転職。
2001年(48歳ごろ?)には、同企業の日本法人であるGEポリマーランドジャパンの代表取締役社長も務められています。
なお、GEが衰退していく過程を事細かに追った作品もありますので、参考までに記事最後に紹介しておきますね。
2002年(49歳ごろ?)にインベンシスに入社(アジア上席副社長)、2005年(52歳ごろ?)にアリスタ ライフサイエンスに入社(日本・アジア・ライフサイエンス事業統括CEO)、
2011年(58歳ごろ?)に…と代表取締役社長やCEOのポジションで転職を続けています。
2022年(69歳ごろ?)時点では、ミネベアミツミ株式会社の専務執行役員を務められているそうです。
会社に一生関わりたい、と考える人にとっては最高のキャリアですね。
そう思える会社に転職し続けた、ともいえるかもしれません。
本書から学んだこと
「転職」ではなく「展職」
本書のタイトルは「転職のすすめ」ではなく「展職のすすめ」です。
この「展職」という言葉には、以下のような著者の心が詰まっています。
これから転職しようと考えている皆さんの転職が「転ぶ職」ではなく、「発展する職」になるよう、「転職」を適宜「展職」と書き換えています。
石合信正. 展職のすすめ. 幻冬舎, 2022, p.4
職を”転がる”転職ではなく、自分自身を発展させて行けるような”展職”を一人でも多くの方に経験してほしいと願っています。
石合信正. 展職のすすめ. 幻冬舎, 2022, p.17
つまり本書はキャリアアップのための転職がメインに書かれている本だと言えるでしょう。
しかし、とりあえず今の会社から脱出したい、という人にとっても、本書で書かれている下調べは役に立つと思います。
下調べの方法はこちらでいくつか抜き出してありますので、キャリアアップは望まない人は、ここだけでも読んでみてくださいね。
自己アピールできますか?
履歴書を書いてみると…?
あなたは、実際に転職してみようと思って履歴書を書いた経験はありますか?
日々の仕事で頑張っているはずなのに、いざ履歴書を書こうとすると書くことがない、なんてことはありませんか?
実際、私もそうですし、著者の初めての転職活動時もそうでした。
著者はその悔しい思いを糧に、その後は自分のアピールポイントや強みを意識して行動したためか、初回以外はそこまで苦しまなかったそうですよ。
すぐに転職しない場合でも、履歴書が書けるか試しに書いてみるのもいいでしょう。
なお、すぐに転職したいけれど書くことがない、という人は、後述の「アピールポイントがなければ」を読んでみてください。
履歴書に書くべき内容
著者が重要だと考えている履歴書のポイントは職務経歴書のストーリーです。
あなたの会社人生における成功体験を、5W1H(誰が、何を、いつ、どこで、どんな目的で、どのように)+1W1H(だれに、具体的な数値でどれくらいか)で記入することです。
特にWhy(なぜ)とHow(どのように)の部分に重点をおきましょう。
これであなたの強みが明確になり、相手へのアピールができますよ。
なお、職種に関係のない資格であっても、そこから面接官との話が弾んで人間性の評価に繋がる場合もあります。
せっかく取得した資格があるのであれば、職務に関係なくとも書いておくといいかもしれませんね。
アピールポイントがなければ
どうしても自分自身にアピールポイントが見つからなければ、相手をどれだけ好きか、ということでアピールしてみましょう。
実際著者は、1つ目の転職先バイエルの事を非常に熱心に調べたそうです。
当時はインターネットも普及していませんし、バイエルは外資系なので国内上場企業が掲載されている『会社四季報』でも調べられません。
そこで、国立国会図書館に行って『外資系企業総覧』で調べ、
就業時間中にバイエル社のいくつかの部署に電話をかけて受け答えの印象を調べたり、
有給休暇を使って平日の朝から(昼はわかりませんが)晩までバイエル社を観察していました。
これは、実際の就業時間が求人広告と同じかを調べるためで、出社時刻と退社時刻を見ています。
出社時刻と退社時刻がわかれば、おおよその残業時間もわかりますね。
加えて、社員の身なりや会話を観察して、自分に合いそうかも調べていました。
現代であれば、実際にやるのは難しい部分もあるかもしれませんが、ここまでやれば「求人情報と実態が違う」と泣きを見ずに済みそうですね。
転職先で失敗しないために
事前チェックはしっかり
まず一番気になるのは、求人情報と実態が同じであるか、ということでしょう。
これは、著者がバイエル社を調べたときのように、
1日有給休暇を取得して、転職希望の会社の近くで出社時間と退社時間を確認することが有効でしょう。
ただ、最近は定時に帰れる日であったり、テレワークが普及している会社、などもありますから、それだけで判断しないようにはしたいですね。
逆に著者の時代にはなかったインターネットを使って、企業の口コミを調べることもできますし。
また、意外に重要なのが周辺環境や交通の便かもしれません。
あなたがその会社に出社する時間帯の、道路や電車の込み具合はどれくらいでしょうか?
帰りにお店に立ち寄って気分転換がしたい人は、周囲にお店があるかも大切でしょう。
朝にモーニングを食べてから出社したい、帰りに同僚とお茶してから帰りたい、などもあるでしょう。
その会社で働いている時間だけでなく、1日の行動を通して、その会社で働くイメージができるといいですね。
新しい会社での心構え
転職先でいい人間関係を構築できるか、これは実際にやってみるまでわかりませんね。
そこで著者が常に胸に刻んでいる言葉は次のものです。
転職先では「生涯一新入社員」と心得る。
石合信正. 展職のすすめ. 幻冬舎, 2022, p.123
これは覚えやすくて、常に記憶していられるフレーズですね。
そして私も「なるほどなぁ」と思いました。
元の会社で周囲の人から頼られていると、無意識のうちに「自分はできる」「尊敬されて当たり前」と傲慢になってしまいそうですもんね。
新入社員のつもりで、周囲の人の価値観を尊重できたり、その会社の文化に従ったり、頼ったりすることができないと、新しい会社でやっていくのは難しいのかもしれません。
新しい会社での心構え(外資の場合)
基本的に、新しい会社では周囲の雰囲気を尊重することが重要だと思いますが、外資系企業では少し話が違うかもしれません。
著者も以下のように言っています。
欧米のビジネス社会では自己アピールをしない人=能力のない人とみなされます。(中略)仕事上の用事があるとき以外はおそらく誰からも声を掛けられず、(中略)それが3週間も続いたらあなたは完全に「レームダック(lame duck)=役立たず」としてしか扱われません。
石合信正. 展職のすすめ. 幻冬舎, 2022, p.131
日本企業と外資系企業の文化には大きな差がある可能性がありますから、転職時はそこも注意しなければなりませんね。
しかし、現在の外資系企業の中には、日本企業的な雰囲気を持っているところもあるようです。
どのような企業が外資系企業らしい文化をもっているのか、あなたの性格は外資系企業に向いているのか、ということは、こちらの記事を参考にしてみてください。
転職はいいことだけではない
さて、事前準備をして、新しい会社での心構えもできて、ここまでくれば快適に次の企業で勤められる!…のでしょうか?
転職をしてみて初めて、前の会社のいいところが見つかるかもしれません。
給料は低かったけど、仕事のストレスは少なかった、同僚が助けてくれる雰囲気だった、であったり、
会社の周りに居心地のいいカフェがあった、昼食には困らなかった、かもしれません。
実際に著者も、初めての転職の時はカルチャーショックに疲弊し、五月病のようになってしまったそうです。
次に行く会社の雰囲気があなたに合うのか、今では口コミなども調べられますから、できる限り調べておきたいですね。
また、色々な会社の特徴を書いた、こちらの記事で紹介するような本もあります。
転職によって失うものもありますから、得られるものと失うもの、どちらがあなたにとって大切か、じっくり判断してみてくださいね。
まとめ
最近は転職する人や転職サイトの広告をよく見るようになりました。
そういったものを見ると、転職=いいもの、と感じてしまいそうですが、失うものもあります。
しかし、今の会社に不満があり、その原因を変えることができないのであれば、転職して得られるものに賭けてみるのもいい判断でしょう。
転職する、しないはあなたの人生に少なからず影響を与えると思いますから、勢いに任せて行動せず、しっかりと考えてみてくださいね。
おまけ:こちらもオススメ
世界規模の大企業だったGEの衰退
著者が過去に日本法人で社長を務めていた会社です。
誰も崩壊するなんて思っていなかったのでしょうが、実際には見る影もないほど小さくなってしまいました。
何があったのでしょうか?
外資系企業の文化とは?
外資系企業と聞くと、日本企業と大きく違う文化を持っているように感じませんか?
しかし、日本にある外資系企業では、日本企業のような文化を持っているところもあるようです。
どのような企業が外資系企業らしい文化を持っているのか、あなたの性格は外資系企業に向いているのか、ぜひこちらの記事で紹介した本で学んでみてくださいね。
あなたに合った会社を見つけよう
誰かにとっていい会社が、あなたにとっていい会社とは限りません。
例えば「短期間で技術を学んで独立したい」と考える人にとっては、時間制限なく働ける俗にいうブラック企業すら「いい会社」になるのかもしれません。
健康とかを考えたら、私は辞めたほうがいいとは思うのですが…価値観は人それぞれですからね(強要はダメ、絶対!ですよ)。
そんなあなたにとってのいい会社を探すのに適した本はこちらかもしれません。
会社選びに迷ったら、手に取ってみてくださいね。
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