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どんな大企業も衰退する!その背景には何があったのか?「GE帝国盛衰史」を読んで

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マンドラゴラ
マンドラゴラ

GEってどんな会社だっけ?

ツチノコ
ツチノコ

アメリカの元大企業だよ。

日本でいえばトヨタや商社とかのイメージかな。

「大企業に入れば安泰」、そう簡単に言える時代ではありませんが、

それでも「大丈夫だろう」と思える大企業はありますよね。

GEはアメリカで絶対に大丈夫思われている会社でした。

トーマス・エジソンの会社、コングロマリット企業としても有名でしたね。

しかし、倒産こそしていないものの、見る影もないくらい小さくなってしまいました。

マンドラゴラ
マンドラゴラ

ところで、コングロマリット企業ってなに?

ツチノコ
ツチノコ

複数の業種を持つ企業(ピラミッド型ではない)だよ。

似ているものとして「コンツェルン(ピラミッド型)」があるよ。

「絶対大丈夫」と思われていた会社が衰退した背景には何があったのでしょうか?

今回はその流れを詳しく書いた本を紹介しますね。

本の概要

2022年にダイヤモンド社から出版されました。

著者はウォール・ストリート・ジャーナルの記者2人です。

本編部分は470ページほどで、主に2001年~2017年のイメルトCEOの時代を書いていますよ。

非常に読み応えのある本でした!

学んだこと

衰退の始まりから倒産まで

本書では、衰退のきっかけとなるのはウェルチ氏のCEO就任からとしていますので、

衰退の始まりから露見までは約40年かかっています!

この間、多くの人は「厳しいけれど盛り返すだろう」と思っていたのですね。

この40年の間に何があったのか、簡単に見ていきます。

各CEOの特徴

ウェルチ氏の時代

GEはコングロマリット企業のため、M&Aでいい企業を安く買い、どんどん強いGEにしていきました。

ウェルチ氏がCEOの時代は、約60ページを割かれて書かれています。

衰退の始まりとなった小さなほころびは、ウェルチ氏のもとでは目標達成の圧力が強く、

社員は不正ではないけれどグレーの対応をしてでも目標を達成していたかのように見せかけていたところでしょう。

本人にとっては、自分が社員にかけていた圧力では潰れないかもしれませんが、周りはそこまで強くなかったようです。

加えて、GEが成長していたため、取締役会もウェルチ氏の提案に諸手を挙げて賛成するような状態となりました。

イメルト氏の時代

本書のメインストーリーはイメルト氏の部分でしょう。約300ページ以上にわたっています。

就任直後から同時多発テロ事件が発生したり、落ち着いたかと思えばリーマンショックが発生したりと、

イメルト氏はCEO就任直後から大変な時期を過ごされています。

この時期に投資家を満足させる結果が出せなくなったため、組織改革等に着手し、

持っていた事業を手放したり、新しい事業を買収したりしていました。

このイメルト氏がCEOを務めている間は、GEはまだ再生の芽があると考えられていました。

「124歳のスタートアップ」企業と呼ばれたり、

ビジネス界の守護聖人とされるウォーレン・バフェット氏に投資をしてもらう時期もありました。

しかし、実際は再生不可能なほどに問題を大きくしてしまいました。

出口戦略のないまま新しい事業に投資したり、

買収する事業を高く買いすぎてしまい、資金が回収できなかったり、

問題のある事業は売れないから、問題部分だけ隠し持っておく、などがあったのです。

加えて取締役会もイメルト氏の決定に反対しないような環境となっていました。

フラナリー氏の時代

本書では約50ページ割かれています。

フラナリー氏はイメルト氏が隠蔽してきた部分を開示して、適切な対応を取ろうと試みました。

事実、現CEOのカルプ氏と発言内容は大きく差がないようです。

しかしフラナリーの実績不足と、周囲がイメルト氏のパフォーマンス力に慣れてフラナリー氏のパフォーマンスに不安を抱いたため、

フラナリー氏は14か月でCEOから退任となりました。

衰退した原因

私が考えた、衰退した大きな原因は上の3つです。

人には向き不向きがありますから、一人で決断しては間違うこともあるでしょう。

GEのような大きな組織で取締役会が機能しなかったのは問題だと感じました。

また、企業はお金を稼がなければ存続できません。

それにも関わらず、出口戦略もなく事業に投資したり、買収する事業を高く買いすぎてはいけないでしょう。

他にも、会計のルール変更などにより見かけの収益を上げられなくなり、投資家の信頼を失う場面もありましたが、

それは道徳的に問題があった部分が規則により封じられただけです。

道徳心をもって経営していれば回避できた問題でしょう。

やはり「情けは人の為ならず」なんですね。

衰退は誰も予想できなかった

コングロマリット企業として有名だったGEは、現CEOのもとで航空事業に特化する企業になっていくようです。

ビジネス界の守護聖人と言われるバフェット氏が株を買ったのに、衰退は止まりませんでした。

マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏も、この結末に驚かれたそうです。

もしあなたが投資をするのであれば、どれほど優良と思える企業であっても、集中投資はリスクが高いですね。

まとめ

今回はGEが衰退するまでの歴史を書いた本を紹介しました。

この問題は「経営者が問題だった」と一言で表せるほど簡単ではないでしょう。

強みを生かせる場所だったか、弱みをフォローしてくれる仲間がいたか、そこが運命の分かれ目なのかもしれません。

また、外から見えるイメージと、中で起きていることは全然別物なのだ、と認識できるいい本でした。

最近は投資が流行っていますが、イメージに踊らされて投資をしないように注意するべきですね。

おまけ:合わせて読みたい書籍

道徳心により成功した経営者

今回、GEが衰退した原因の一つに「道徳心の欠如」を挙げました。

とはいえ、他人に優しくして搾取された、という嫌な経験を持たれている方も多いでしょう。

その経験を無視することは難しいと思いますが、道徳心によって成功した方がいるのも事実です。

稲盛和夫さん(京セラやKDDIを創業し、JALも再生させた方)は、道徳心で成功された方の一人でしょう。

こちらはその稲盛和夫さんが大切にしていた心構えが書かれた本ですよ。

強み・弱みがわかる本

今回、各CEOの強み、弱みにも着目して、GEが衰退した原因を考えてみました。

強みを活かせれば成功に繋がりますし、弱みをフォローしてもらえないと失敗に繋がります。

人は自分と似た人を好きになる傾向がありますので、意識していないと強みが似ている人と集まるかもしれません。

こちらの本を参考に、ぜひあなたの強みと弱みを理解して、弱みをカバーしてくれる人とも付き合うようにしませんか?

実は「テイカー」だったことが原因?

後日、こんな本も見つけました。

もしかしたら、トップがテイカー(自分の利益のみを追求する人)で、それが原因で衰退したと考えることもできるかもしれません。

やはり「道徳心」は大切なのですね。

読書で視野を広げれば、徐々に楽に生きられるようになると思います。

一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。

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