あなたは会社員の生活を定年、もしくはその後もさらに再雇用などで続けるつもりですか?
その理由が「お金がないから」であれば、FIRE(経済的自立&早期退職)という考え方を学んでみてもいいかもしれません。
お金がたくさんあっても、働いてもいいのです。経済的自立を達成すれば、選択肢が広がりますよ。
今回は実際にFIREした人たち20人に、FIREまでの道のりや今の気持ちを聞いた本を紹介しますね。
今の仕事が嫌な人はもちろん、仕事が楽しい人も、視野を広げるために読んでみてはいかがでしょうか。
紹介する本
今回紹介するのは、Kindle本として出版されたこちらの本です。
本書はKindle出版のため、市販の書店では購入できません。
Kindleアプリがあれば、Kindleの端末がなくても購入後に読むことができます。
本書は880円でKindle版を購入できますが、Kindle Unlimitedなら月額980円で本書や他の本を読むことができますよ。
1回で20冊レンタルできますし、返却期限等もありません。
レンタルできる本には漫画もありますし、ある程度本や漫画を読む方にはオススメできます。
良ければ下のリンクから登録してみてくださいね。
本書から学んだこと
FIREとは?
一般的には「Financial Independence, Retire Early(経済的自立、早期退職)」のことです。
基本的なFIREについては、こちらの記事で解説しています。
しかし著者は次のように定義しています。
FIRE = Financial Independence, REstart your life.
すなわち、経済的に自立し、第二の人生を始める、ということですね。
これは実際にFIREされた人たちの多くは自分の好きなことで働き続けているからでしょう。
ただし、働かなくてもいい、お金の心配はない、嫌ならやめればいい、という気楽な気持ちで働ける、という点が、FIREしていない人たちとの大きな違いではないでしょうか。
お金の心配をなくし、幼い頃に思い描いていたような理想の人生のスタートラインに立つ、
それがFIREを目指す意味だと思いました。
FIREできるのは勝ち組だから?-いいえ、そんなことはありません!
「FIREした」と聞くと「実家が裕福だったんじゃないの?」とか、
「高収入サラリーマンだったんじゃないの?」と考えるかもしれません。
しかし、本書を読む限り、実家が裕福だからFIREできた、という人はいないように感じます。
逆に「実家が貧乏で苦労したから、こんな生活は嫌だ!!」と反骨精神でFIREしている人はいます。
最近の言葉で言えば「親ガチャにはずれた」と言われるような人たちかもしれません。
FIREはあなた自身の努力で勝ち取れるものです!
また、FIREをするためにはやはり資金力は必要ですが、雇われの身で高収入である必要はありません。
賃金が低ければ副業で稼ぎ、合計の収入を上げているようですね。
もしくは、支出を減らしてコツコツと資金を貯めて、数十年かけてFIREするか。
つまり、FIREをするために必要なのは「やる気」、もしくは「コツコツやり抜く力」であり、どんな人でもできる可能性はあります!
FIREした理由は?
自由な時間が欲しい
FIREして得られるものは「時間の自由」でしょう。お金の心配はない、という前提ですから。
家族と過ごす時間が欲しい、新しいことにチャレンジしてみる時間がほしい、など、
「自由な時間が欲しい」という人がFIREを目指しています。
仕事が嫌いな人は、仕事以外のことができる自由な時間を、
仕事が好きな人は、自分の好きな仕事だけをする時間を求めています。
後者の人はFIRE後もバリバリ働いていますから、FIRE=まったりした生活、というイメージとは違うかもしれません。
気づいたらできた
逆に「時間が欲しい」と思っていない人は積極的にFIREを目指しているとは思えませんでした。
コツコツと資産を貯め、勤勉に働き、長期間かければFIREすることができる状態になります。
FIREの土台ができたところで「今のままの働き方でいいのか?」と自問自答し、FIREに踏み切るタイプの人もいます。
今の生活に不満や心配がないのであれば、着実に資産形成をして、FIREしたいと思ったときにできる土台を整えておく、というのも一つの案ですね。
健康に不安がある
体が弱かったり、集団生活になじめない人もいるでしょう。
その場合、若い間や短期的には働けるかもしれませんが、およそ40年間、会社員や公務員生活を続けることに不安を感じませんか?
本書で紹介されている「ねこなべさん」という方は、自分の体力が心配だからとFIREを志していました。
実際に35歳前後で「パニック症」を発症し、会社を休職したのち、FIREに踏み切っています。
もちろん、体を鍛えたり、ゆるい会社で細々と生計を立てる、という選択肢もあると思います。
しかし、人生の前半に力を入れ、後半に備える、という考え方もあるでしょう。
私自身、体は強い方ではないので、この考え方には魅かれました。
FIREするときの最大の難関は?
FIREするまでは会社員・公務員などの形で勤務されている方がほとんどです。
会社員・公務員であれば、毎月きちんとお給料が支払われますよね。
しかし、会社員・公務員を辞めれば、当然ですがお金は入ってこなくなります。
「FIREできる状態」であれば、給料が入ってこなくても生活できるというシミュレーションはできています。
給料の代わりに資産を取り崩すか、収入を得るか、は人それぞれでしょう。(※ただし、資産を取り崩している人はほとんどいません。)
勤め先が大手企業だったり、医者などの権威のある職業であれば、それだけで人から信頼を得ることもできます。
安定や肩書を捨てることに抵抗を感じ、
半年や1年、もしくは体調を崩して休職するまで
なかなかFIREに踏み切れない人もいます。
FIREをしたいと思うのであれば、FIREの可能性が見えてきた頃に、この困難について考えてみるといいでしょう。
FIRE後の生活は?
本書で紹介されているFIREした人たちは、日中何をしているのでしょうか?
本書では全員タイムスケジュールを公開してくれています。
詳細は本書を読んでいただくとして、私が感じたのは「みんな働いている!」ということでした。
FIREしているので、「働く」と言っても、お金を稼がないボランティアのようなものもありますし、趣味の延長線上のものも多くあります。
しかし、皆さん何かしら周囲の人と関わって何かを行っているのですよね。
実際「FIREしたら友人と遊ぼう」と思っても、多くの人は会社勤めで予定が空いていないでしょう。
もちろん、新しくFIREした人たちと友達になって遊びに行くのもいいと思います。
FIREしたら「自由な時間」が手に入ります。
その時間で何をしたいか、そこにポジティブなイメージを持てればFIREへのモチベーションに繋がるかもしれません。
もし今「やりたいことがない」と思うのであれば、バゲットリストを作ってみたり、少しでも興味あることに挑戦してみてください。
あなたの意識の外側にあることに気づくことは難しいでしょうから、多くの経験を通して意識の幅を広げてみるといいと思います。
FIRE時の資産
FIREした、と聞くと1億円などの大きな資産を持っている人たちを想像しませんか?
私もはじめはそうでした。
しかし、本書で「FIREした」と言っている人たちは、FIRE時の資産が50万円だったり、3000万円程度をすべてビットコインで持っていたり、本当に千差万別でした。
FIREのFIは「お金の心配がない状態」であり、その金額は人によるのですね。
あなたが「お金の不安」を感じなくなるのは、資産がいくらになったときでしょうか?
そう考えなおして生活を見直してみると、もしかしたらあなたもFIRE目前かもしれません。
ぜひ、あなたにとって「お金の不安がない状況」はどのようなものか、考えてみてください。
FIREするための道のり
ここからは、本書を読んで「こうしたらFIREできるかな?」と思った流れをまとめました。
支出を見直す
まずはあなたが何にお金を使っているかを把握しましょう。
「収入ー支出」の金額が大きくなればなるほど、投資などに回せるお金も増やせますからね。
最近は多数の家計簿アプリがありますから、あなたが使いやすいと思うものを使ってください。
私は「マネーフォワードME」というアプリを使っています。ご参考までに紹介しておきますね。
家族で1つのGoogleアカウントを使えば、一緒に家計管理ができますよ。
クレジットカードの登録で、自動で支出を読み込んでくれたりもするので、手間も減ると思います。
ライフプランを考える
FIREをできるときはお金の不安がなくなった時でしょう。
それは10万円で十分かもしれませんし、1億円あっても足りないかもしれません。
あなたにとっていくら必要かは、支出を理解して、ライフイベント表やキャッシュフロー表を作成するとわかりやすいと思います。
これはFP(ファイナンシャルプランナー)3級でもある程度のものが作れると思いますから、あなた自身で学ぶことをオススメします。
あなたの生活において、あなた以上に詳しい方はいませんからね。
「日本FP協会」などのHPから、無料でテンプレートもダウンロードできますし、「Financial Teacher System」という無料サイトを使って作成することもできますよ。
あなたに合った方法で「お金の不安」を解決できることを願っています。
稼ぐ(種銭を得る)
現状(貯められている金額)を把握して、目標(FIRE時の資産)が決まったら、次はその目標に向かってお金を増やしましょう。
「お金を増やす」と聞くと、最近では投資を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、物にもよりますが、投資は良くても8%程度のリターンでしょう。
これはリスクも大きいため、比較的安全なものを考えたら3%程度になるかもしれません。
例えば100万円を投資に回した場合、年利8%でも1年で8万円増える、ただし、悪い年は100万円が50万円に減ることもある、というような感じです。
リスクが大きいですよね…
一方で、時給1000円で働いた場合、80時間働けば8万円はゲットできます。
ブログやYouTube、Webライターなどの時給制ではないものは、あなたに合っていれば短時間でもっと稼げるかもしれません。
投資でお金を増やすためには種銭が必要ですから、まずは種銭を増やしましょう。
投資をする
種銭ができたら、次はお金を増やすタイミングです。
とはいえ、投資する金額が増えれば値動きも大きくなりますから、値動きに慣れるために、稼ぎながら少額を投資に回し、慣れていくといいと思います。
1000円投資して500円になってもダメージはまだ小さいと思いますが、100万円が50万円になったら狼狽えてしまいそうですからね。
一方で、少額であれば喜びも少ないかもしれませんが。
1000円が1080円になるのと、100万円が108万円になるのでは、嬉しさは違うでしょう。
とはいえ、投資は長期で行うものですから、一喜一憂すること自体があまり良くないと思います。
少額から投資をしていき、長期で行えるメンタルを作りながら、FIREに向けて進んで行くといいかな、と思います。
※投資はリスクもあり、自己責任です。よく考えてから行ってください。
まとめ(あなたの幸せに向けて)
本書で紹介されている方は、みなFIREして良かった、と言っています。
しかし、あなたにとってFIREという選択肢が幸せをもたらすものかはわかりません。
FIREがあなたにとって幸せをもたらすものなか、どんなFIREだったら幸せを感じられるのか、色々考えてみてくださいね。
他の参考になる本
「金持ち父さん、貧乏父さん」
FIREした人たちの多くが読んでいたり、オススメしている本です。
その一方で、ネットワークビジネスだったり、あまり評判の良くない団体への勧誘に使われることもある本、とも聞きます。
この本を薦めながら近寄ってくる人には注意してくださいね。
本自体に問題はありませんから、一人で購入したり、図書館で借りたりして読むといいと思います。
「FIRE 最強の早期リタイア術」
日本でFIREという言葉が聞かれるようになったのは、この本がきっかけではないでしょうか。
私もこちらの本からFIREという価値観を知りました。
アメリカ人夫妻がFIREするまでの道のりを書いています。
ノウハウだけでなく、自分たちの気持ちがどう動いていたか、なども書かれているので、FIREまでの道のりをリアルにイメージしやすいと思いますよ。
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